客先で(組織について) 

みんないい人ばかりだね。
客先で問題があり、対策のために訪問、これまで担当者だけと面談していたが、かなり大きな問題になっているらしく、今回は部長が二人も出てきた。
人の良さそうな部長たち、要求を私に並べる。それはできないよと言っていた要求ばかりだ。やむを得ないのでもう一度上司と相談すると返答、ただしよい答えが出る保証はありませんと回答する。
部長連は何も言わない。いて気が済んだのだろう。理解してくれたのかなとも思った。

しかし、ああいう人の良さそうな上司たちは部下に対してはきつい。そんな予感がした。案の定担当の方は実態も知らない部長連に私の会社に泊まり込めと言われ、宿泊の道具を抱えて18時過ぎに工場にやって見えた。

どうも上司と課長レベル以下の実務者との間に認識の相違があるようで、いやな予感がしたのだが、想像したよりは製造がうまく行って何とか解決できそうになり、客先の部長たちの要求も課長以下の実務者の考え方では不要になったように思えた。

しかし、予感の通り部長連は要求をまだ取り下げていないようで私の会社にやってきた担当者を携帯だかメールで叱責したようだ。

で、あとどうするかはこれからの話なのだが、どうも最近の組織は、死んでいるような気がする。だいたい客先の部長連はそこまで言うのであればもっと面会の場で強い要請をすればよいものの、私が検討をする、ただしよい答えは出せないかもしれないと返答した段階で、もっと強く出るか、事態を理解してもらわなければならない。実態は難しいのだと言うことを。しかし、彼らはこちらがそう簡単に「うん」といわないと見ると、同行してきた商社の人間に今別に検討しているその商社との取引に影響するよみたいに、弱い方に話題を振ってしまった。

その上で弱い部下に自分が直接いえなかった指示を「言え」と命令しているのだ。

やはり、どこかが狂っているのだ。自分はこれほどまでにやっているのだという自己満足にしか思えない。あるいは責任逃れにしか思えない。トカゲのしっぽにされた方はかなわない。

気の毒にと思う。内弁慶の弱いものいじめである。上司はできないことを要求するのではなく、できないと認識できた上でどう対処すべきかを部下の意見をよく聞きながら対応すべきである。
私ももっとはっきりと要求をはね付けておけば良かった。

組織の中のエゴや個人的な感情 

組織というのは小さくも大きくも難しい問題をはらむ。
人間で構成されているから、組織の目的とは別に人間のエゴや感情や様々な雑音が入ってくる。目的など薄れてしまう場合だってあり得る。

ある会社の開発事業立て直しのために営業の強化を行い、戦略的な商品展開が必要だということで、技術屋さん集団の中に商社出身の営業マンを入れた。

技術屋さん集団はどうしても技術的な興味が先走ってしまう。そのため商品の種類ばかり増えてしまって結局商売になるような事業化ができないことがある。また開発に力が入るばかりに商品の市場での位置づけを忘れてしまい、結果コスト見直しなどユーザーのニーズに見合ったコストの実現や技術サービスがどうしてもおろそかになってしまう。

営業マンが入ったことによりそこを修正しようとしたのだが、逆に営業マンに主導権を握られたくない技術屋さんが営業マンに反感を持ってしまったようだ。おまけに性格的にもその二人は会わなかったようだ。どちらも個性的な人間で好き嫌いがはっきりしている。営業マンの方はそれでもそれを乗り越える力は持っているのだが、技術屋さんはそのような訓練を受けていない。

おかげで技術屋さん集団も営業マンも十分な力が発揮できないという中途半端な状況ができあがりつつあるようだ。

最近はこれを軌道修正するためにその会社の顧問と毎週のようにあって相談をしている。なかなか良いアイデアがない。本来ならその技術屋さん集団と営業マンの上司に当たる人間が二つをコントロールして円滑に動くようにすることが可能だろうと思えるのだが、上司に立っているものは中身がよく分からないと右往左往したり、逆に上ばかり向いて歩いているので、何の役にも立たない。

それぞれの立場の人間を少しずつ機能するように軌道修正が必要なのだが、外部の人間としてはなかなか難しいところがある。顧問の形にしても同様な部分がある。

なかなか大変なものだ。

そう言えば私自身がそんな組織の軋轢に巻き込まれていたこともあるし、現に今も巻き込まれているのかもしれない。気がつかないだけで多かれ少なかれこのようなエゴと感情のもつれというものはあるもので、それを以下に最小限にとどめるかが経営者や組織の上に立つものの役割なのだろう。

頭では分かっていてもなかなか行動に見えるようにすることは難しい。

前の会社の上司も組織の運営については本でも学び、講演会などにも出、苦労をしていたようであるが、実効はいっこうにあがらなかった。話に聞く範囲では今も実効はあがっていない。

なかなか難しいものである。

理屈抜きに。 

昨日は近くの舞台に狂言を見に行った。夏休み初日、子供向けと言うこともあって附子と蟹山伏、なかなか楽しめた。狂言は理屈抜きで楽しめるところがよい。

最近どうしても芝居を見に行くと理屈をこねてしまう。理屈をこねるために芝居を見ているところがある。狂言も理屈をこねられないことはないが手放しで笑えるところがよい。しかも脚本がしっかりしているから少々へたくそがやっても楽しめる。芝居はやっぱりこういうのがよい。観客と舞台が一体になって楽しめる舞台は芝居本来の楽しさなのだと思う。


今日はまた3週間もほったらかしてあった作りかけの年度の器を削った。かちかちに堅くなっているので水を湿した布で包んで削りやすくなったところで始める。久しぶりに作った器は思うような形になっていない上に肉厚のため結構削り込んだ。久しぶりと言うこともあってへたへたになった。

でもこれも理屈なしの世界。もうほとんどできあがっている作品を無人に削り出すのみ。久しぶりに無心に作業を行った。へたへたには違いないが、何かに集中するというのは気持ちの良いものである。

最近の巨大組織 

大会社と言われる会社の方々と取引をしている。
実はその取引の中で若干のトラブルを起こした。起こした原因はこちら側にある。したがって下手に出る。それはそれでしょうがない。謝るしかない。

しかし、大会社側では大きな組織なので、それぞれの関係組織から様々な言い分のメールやら電話が来る。中にはだだっ子のようなメールもある。

見ようによってはそれぞれの部署が正しい言い分を主張してくるのであるが、しかし現実的には難しいことにいつまでもこだわっている。

少し見方を変えると責任を持ちたくないので、ともかく主張だけはしておく。できないのはおまえが悪いのだと言わんばかりである。

こんな押し問答のような議論をしているくらいだったら、もっと前向きに事情を話し合って対応を検討した方がよいような気がするのであるが、こちらも負い目があるからとりあえずは下手、下手にご説明申し上げる。

気の毒なのは直接の窓口部署、どちらが悪いのか分からないような状態で気の毒がっている。

最近はどうもこういった事例が多い。前の会社でもそうだったような気がする。大組織、官僚的組織の弊害が、米国的管理方式の中で極端に出始めているように思える。いずれ破綻を来す日が来るような気がする。

しかし、一方自分の会社を見ると古い体制の中で一歩も二歩も遅れている。これも問題でこの国際経済社会の中でどう生き残っていくのかを考えると、なかなか難しいものがある。

知り合いのこと 

こんなことなぜ書くのだろうかとも思うが・・・。

彼は転職後の会社で幹部をやっている。
彼は人がよすぎるくらい、よい人間で誰からも恨まれると言うことがない、と私は思っている。しかし、彼には変な噂が時々あって、出世のためになら人を蹴落とすとか、人を陥れるとか、変節するとかである。確かに彼と話すと会社やら上司やら同僚やらの批判があるのだが、決してその批判を直接上に向けることはない。上司には基本的には完全にあわせることができる器用な男だ。
一度そんなに言うならちゃんと上司に言ってくれよと頼んだことがあったが、それはできないと断られた。そういうことははっきりした男だ。
でも基本的には人がよく、恨むことができない。

しかし、どうも最近は人をだまし討ちに遭わせるらしい。そういう目にあったという人から、彼の人柄からは信じられないがどうなのかという質問を受けた。

面と向かって突きつけられるとやはりそうなのかとも思う。しかし、あのにこやかな人の良さそうな顔の陰に何が隠れているのか理解できない。

その場は彼は人がよすぎるので八方美人過ぎて墓穴を掘るんだみたいようなことを話したのだが、自分でも納得のいかないところがある。先日あった元の会社の同僚も彼にはよい印象を持っていないようだった。

普段の彼の仕事ぶりをみていると人を信じやすくて、すぐ本気にしてしまうタイプでそれで墓穴を掘っている。

実は彼自身からも取引をつないでいったときに最後に自分を飛ばされることがあると悩んでいるという話を聞いた。半分はそんなものだよとも重いながらも、半分は彼の仕事の仕方に問題があるのかもしれないとも思った。

どうも彼の性格はよく分からないのだが、自分の目を信用するとすると、まず会社生活では客観的に物事を見極めてはいるものの、上司の言うことには組織的に従順に対応する優等生なのだと思う。そして最近の彼は商売の厳しさの中で焦っているのだろうか?そんな気がする。そういう彼でいてほしい。

もっとも一方的に被害にあったという人間から聞いた話だ。彼の言い分を聞いたわけではないことだけは確認しておきたい。